12、3歳位に成長したキュアペコリンを想像して描く。
何年か前にハピネスチャージプリキュアの感想記事を書いたところ
何故かずっと一定のアクセス数を稼ぎ続ける謎の記事となりました。
今年もキラキラプリキュアアラモードの感想をつらつら書いていこうと思います。
私はこの作品を一年間、全話視聴しました。
途中で途切れたり視聴を止めてしまう年もあるので
自分にとって魅力的な作品だったと思います。
秋ごろまでは「ずっとこの調子でいくのかな(^^;)」と思っておりましたが
終盤まとまり、しっかり着地できたと思います。
最終回はHUGっと!プリキュアとのバトンタッチの為の回で
中身が無さ過ぎても嫌だなーと思っておりましたが
キラキラプリキュアアラモードらしい素敵な最終回でした。
個人的に一番良かったと思った点はキャラクターでした。
どのキャラクターも個性的で1年間では足りない位、というか出しきれない位キャラクターが立っていたと思いました。
しっかりキャラクターの弱点を描いていて愛着が持てました。
なのでキャラクターをもっと知ることが出来る&キャラクター同士の掛け合いを掘り下げていく
日常ドラマのパートが面白かったです。
どんな壮大な物語でも、伏線を張って高度な仕掛けを用意しても
肝心のキャラクターに魅力が無いと次の展開なんて気になりませんからね(^-^;
このキャラがどう悩み、どう動いて、どう問題を解決して、どうなったのか
知りたいと思うから
物語を追い続けるのであって、キラキラプリキュアアラモードのキャラクターには
最終回まで追い続ける魅力がありました。
等身大の中学生だったいちかが終盤で目標を見つける事が出来て良かったです。
「キラパティの笑顔が世界に広がってみんなを繋げる」は途方もなく大変な気がしますが
いちかならきっと達成できるんじゃないでしょうか。
いつまでもツインテールの似合う女性で居て欲しいですね。
他のキャラクターも夢に向かって真っすぐ突き進んでいった姿が描かれておりました。
意外だったのはアキラさんのお顔が他のキャラに比べてあんまり変わっていなかった事(^^;)
童顔だったのね…
彼女達の最終回の更にその後の話も気になる位充分にキャラクターを魅了的に表現されていたと感じました。
したがって、この「キラキラプリキュアアラモード」という作品は
「キャラクターを重視して作品を楽しむ方」には歴代屈指の名作だったと思います。
だからこそ名作だと思う人と、そう感じなかった人が大きく分かれる作品でもあったと思います。
プリアラは名作で、それ以外の評価は受け付けない!という方は
この辺で読むのを止めてください(^^;)
・変身前が一番楽しい…
プリアラの面白さってキャラクターの人間性であったり、心の成長やドラマ性に頼る部分が大きかった、、ので
これは『プリキュア』の面白さなのかな?と思いました。
異なる魅力を持つ個性的なキャラが集結し、スイーツショップを経営。
人間関係やスイーツ関連で問題が発生するも、主人公いちかが光るアイディアで解決していく。
これで作品が出来上がってしまっていて「プリキュアに変身して敵とバトルする」がプリアラにとって
面白さの核の部分では無くなってしまっているような気がしました。
物語のピークがプリキュアに変身する前に来てしまっていてる状態です。
ストーリーの最初の1クール目、敵の正体も目的も不明の期間がプリアラは異様に長かったです。
主人公サイドも積極的に平和を守りたい!強くなりたい!という感じでもなく
「状況だから」戦います。
バトル作品において双方戦う理由フワフワしている事は致命的です。
でも『いちかと仲間たちのキラパティ物語』が完成されてしまっているので
敵の目的とか思惑を明確にしてしまうと、それを断固阻止する従来のバトルヒロイン作品になってしまうし。
なので一概に敵の詳細を描けば良いという事でもないです。
バトルヒロイン作品なのか、スイーツショップ経営ドラマ作品なのか
この「キラキラプリキュアアラモード」という作品は主にどの部分をメインで楽しんで観て欲しかったのかよく分からなかったです。(・_・;)
ちなみに私はスイーツショップ経営ドラマの方が面白く感じました。
・製菓+バトル=伝説のパティシエ・プリキュア…
この作品ではプリキュア=伝説のパティシエなのですが…
製菓をするために変身していた訳ではありませんよね(・_・;)
1、お菓子にはみんなを笑顔にするキラキラル(エネルギー)が宿っている
2、敵がそのエネルギーを奪う
3、プリキュアに変身してエネルギーの強奪を阻止する
4、みんな笑顔を守るプリキュアは伝説のパティシエ
という解釈で良いのでしょうか、、
最終的にキラキラルは「大好き」という概念がエネルギー物質化したもの?として描かれておりました
万人にとっての「大好き」のエネルギーはお菓子から生まれてパティシエが守らないといけないの?(・_・;)
でもあおいのライブで歌声によってキラキラルが発生したりしたなぁ…
という事はキラキラルを生み出すことは製菓以外でも可能・・・
「大好きのエネルギー」なら当然、製菓以外からでも生まれますよね、、
街のパティスリーでもロックフェスでもキラキラルは発生するんですし、、
敵は
プリキュアに変身する前に作ったスイーツのキラキラルを奪うわけだし、、
キラキラルをうばう者から守る事がパティシエ・
プリキュアである必要性って絶対的ではないというか
製菓とバトルの融合はちょっと難しかったと感じました。
「プリンセス=女王の娘」ではなく
「伝説のプリンセス=みんなの夢を守り導く究極の存在」という
作品オリジナルの概念を打ち出し、それが違和感なく最後にカチっとハマりました。
「パティシエ=お菓子を作る人」ではなく
「伝説のパティシエ=大好きの気持ちで世界中を笑顔に出来る唯一の存在」
みたいな感じがもう少し欲しかったです。
・ゆかりさんの成長
キャラクターが良かった!と書いておりますがゆかりさんについては思う所があります。
気まぐれで不敵なお姉様キャラだったゆかりさんが実は悩みを抱えておりました。
実際にゆかりさんみたいな人が存在しているならば
そんな一面もあるのかもね、という感じですが
せっかく立ったキャラをへし折ってでもゆかりさんが悩んで成長する事って重要だったでしょうか。
「能力値が高く、達観してしまっているが故、皆に期待されてしまう。
だから皆との隔たりを感じる。楽しくない。でも自分から楽しまないと。」というメッセージも
ターゲット層の未就学児がその本質を理解できるのでしょうか。。
ハピネスチャージの時みたいに「楽しませる事」よりも「伝えたい事」が先行しすぎてしまっているように感じました。
これに関しては個人の好みもあるかな、と思います。
成長を通して更にゆかりさんが好きになったという方もいらっしゃって然りです。
個人的な好みでは、ゆかりさんの気まぐれで不敵なお姉様キャラは『悩んで成長した後』のキャラであって欲しかったです。
もしくはゆかりさんは生まれ持って悩んだりしない性分とか。
「ゆかりさん、実は敵サイドの人間?」とか思っちゃう位に翻弄されたかったですね…!
・わかりやすい作り
子供が楽しめればそれで良いという事が大前提ですが
敵サイドの目的もよく分からないまま何か月も進行したりと
心理描写がとても繊細だったり
ジュリオ(ピカリオ)が数ヶ月冬眠したり
この要素を理解して心から楽しむちびっ子は居たんだろうか?(^^;)
と思ったのが率直な感想でした。
悪の親玉が配下を使ってキラキラルを奪ったり闇に染めたい理由が半年以上ぼかされていた点も不思議でした。
・純粋に自分が欲しいから奪う・闇に染まったキラキラルが欲しい(エゴ)
・誰かの為や目的のために奪う・キラキラルを闇に染めなければならない(献身)
・キラキラル自体が目障りで消したい、闇に変えたい(破滅型)
この3つ、全然性質が違います。結果3個目の理由でした。
全話視聴終了しても、この部分が長らくぼかされていた理由が見当たりません、、
ドラマに関してもエピソード・キャラクター過去設定を多用する作りで
いちかの母が長期不在で寂しい思いをしている事も
ゆかりさんが何事にも熱くなれず、それがコンプレックスである事も
あきらさんの妹が病気で入院している事も
時系列的に作品の1話スタート前から起こっていた問題であり
ここを発展させたドラマより、
作中で起こった問題を解決していく方がより分かりやすかったのでは、、と思います。
あとアニマルスイーツがあんまりバトルで役立たなかった所が惜しいです!
変身用と、スイーツキャッスルくらいでしょうか?
バトルでもっとアニマルスイーツを使えばよかったのに…!
難しいスイーツを作るとそれがアニマルスイーツ化→クリーマーにセットしてバトルで新技披露
とか。
いちか達は伝説のパティシエ・プリキュアなんだから
スイーツを作ってバトルと連動するような不思議な事が起こったりしても良かったかな、と思いました。
ドラマではなく、わかりやすいパワーアップ系のイベントがもう少し充実して欲しかったです…!
ただ、これはあんまりやりすぎると販促色が強くなるので
そういった意味ではプリアラはおもちゃ買ってね感の少ない作品だったのでは
ないでしょうか。
何点かプリアラを視聴していた感じた事を書かせて頂きました。
繊細な心理描写や、心の成長を描いた部分など
これ未就学児向けかな(^^;)と思ってしまう部分もありましたが
おもちゃの売り上げも好調だったようなので
子供も概ね楽しんで観れたという事ではないでしょうか。
特にスイーツパクトは人気だったと思います!あんまり値下がって無い(^^;)
数年前にスマイルパクトもかなり売れたようなのでやっぱり王道のコンパクトアイテムは人気ですね!
とにかく変身後のキャラクターデザインが良かったと感じました!
うさ耳+ケーキのデザインのスカートで全体的にピンクで
特にキュアホイップが好みでした。
2年前のプリンセスプリキュアが可愛かったのでもうこれ以上可愛いプリキュアはいないかも
と思っていたら魔法使いプリキュアのキュアミラクルもめちゃくちゃ可愛いデザインで。
さすがにもうこれ以上は難しいでしょうと思っていたらプリアラも凄く可愛かったです。
後期のEDも良かったです。曲もダンスの振り付けも可愛かった!
プリアラのキャラクター性やデザインの魅力を余すところなく表現していました。
プリアラに込められていたメッセージ性は
生きていく上でこれって大切だよね、という所も多くて
このメッセージの本質が届いたちびっ子たちの頭の中に残り続けるのではないでしょうか。
ちなみに私が子供の頃、というか本当に小さい頃に観てずっと頭に残っている作品はちびまる子ちゃんです。
日頃から仮病を使って盲腸になっても信じてもらえなかった話とか
鼻血に憧れる話とか、何だか馬鹿みたいなエピソードなんですが
何故かふとした瞬間に思い出します(^^;)あんまり道徳的なお話ではないのですけど。
キラキラプリキュアアラモードも頭の中のどこかに残り続けて欲しいと思えるような
素敵な作品でした。